天野歯科医院 患者さん日記 Since2011年
2020年11月30日(3,453 日目)

66歳男性

10年ほど前に、上の前歯に入れていた差し歯の歯が折れて抜歯になり、両隣の歯の神経を抜いて削りブリッジになりました。

それから10年間、ブリッジは問題なく使えていたのですが、先日、前歯で硬いものを噛んだ時にガキっと音がして、ブリッジが揺れるようになってしまったのです。

そこで10年前にブリッジを作ってくれたかかりつけの歯科医院へ受診して、レントゲンを撮って診てもらいました。

すると、ブリッジの土台になっている神経を抜いた歯の1本が折れてしまっている事がわかりました。

そして先生からは、折れた部分が歯茎の内部なので、抜歯してブリッジを大きく作り直すしかないと言われたのです。

でも、今まで3本だったブリッジが、今度は左右の糸切り歯を含む6本のブリッジになってしまうらしく、また健康な歯を3本削らなければなりません。

それに先生の話では、糸切り歯の生えている位置関係から、新たに削る3本の歯も、すべて神経を抜く必要があるとの事で、それもなんだかもったいないように思えてしまいます。

そこで、なんとかして折れたブリッジの土台の歯を抜歯しない方法がないものかと思い、セカンドオピニオンの目的で来院されました。

お口の中とレントゲンを拝見すると、上の前歯に入れているブリッジの土台の歯の一つが水平に折れている事が確認できました。

また、折れている部分が歯茎の内部のため、通常の治療では抜歯するしかない状態でした。

そして、新しいブリッジを製作するためには、力学的な観点から左右の糸切り歯を含む6本のブリッジにする必要があるのも、間違いありませんでした。

しかし、CTスキャンで立体的に精密検査を行ってみたところ、歯が折れた部分は歯茎の直下だったため、歯茎を下げて、折れた歯根の部分を露出させられれば、またブリッジの土台に使えそうな事がわかりました。

そのため、クラウンレングスニングを行って、折れた歯根の部分を露出させ、抜歯しないでブリッジを作り直すことにしました。



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