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白いチョークで書いたように見える歯の表面の白い斑点は、専門用語ではホワイトスポットと呼ばれていますが、実はこれは初期虫歯に分類されるものです。 ホワイトスポットは、歯の表面のエナメル質が酸性になることによって、エナメル質のカルシウム成分が少なくなり、脱灰という虫歯の初期症状を起こして、白濁してしまう現象です。 従来までのホワイトスポットの治療法は、白い部分を削ってプラスチックで詰める、カルシウムを補う歯磨き粉を使用して、時間を掛けて自然治癒を待つなどの方法しかありませんでした。 アイコンは、酸によって脱灰したエナメル質に薬剤をしみこませることによって、歯を削ることなく、また早期にホワイトスポットを改善させ、エナメル質からミネラルが溶け出すのを防ぎます。また、アイコンはエナメル質を補強して酸性になるのを防ぎ、ホワイトスポットの再発を防止する効果もあります。 歯を削らないホワイトスポット(白い斑点)治療 アイコンは、従来までのホワイトスポット治療に比較して様々な利点があります。
●歯の白い斑点(ホワイトスポット)治療 アイコンは歯を削らない
●歯の白い斑点(ホワイトスポット)治療 アイコンは痛くない
●歯の白い斑点(ホワイトスポット)治療 アイコンは効果が早い
●歯の白い斑点(ホワイトスポット)治療 アイコンは歯を強化する効果もある
●歯の白い斑点(ホワイトスポット)治療 アイコンは治療が静か ただし、アイコンには下記のような注意点もあります。
●生まれつきの歯の白濁はアイコンでは治療できません。 エナメル質形成不全でのホワイトスポットには、オーラループという薬剤と歯の歯質強化処置を組み合わせた治療が効果的です。 ●奥歯の噛み合わせ面は不適応です。 奥歯の噛み合わせ面はエナメル質が平面ではないため、樹脂が充分に浸透しないので、アイコンは不適応です。
●穴が開いているような通常の虫歯は不適応です。
●アイコン治療後にはホワイトニングができなくなります。 ●他にホワイトスポットの大きさや深さ、状態によって治療には個人差があります。 奥歯の歯と歯の間に出来た虫歯の場合、従来までの虫歯治療では虫歯を削って除去するために、虫歯までドリルを届かせる必要性から、虫歯でない歯の部分も削って金属などの大きな詰め物を入れていました。 しかし、歯を削って詰め物を詰めると、詰め物と歯との境から虫歯が再発するリスクが高くなり、歯の寿命を縮めることになる場合もあります。 そこで、小さな虫歯に限りますが、虫歯になってしまった歯にアイコンの薬剤をしみこませることにより、歯を削ることなく虫歯を治すこともできます。 また、アイコンは歯質を補強して酸性になるのを防ぐため、虫歯の再発を防止する効果もあります。 歯の表面のエナメル質の性状が酸性になり、その状態が続くと、エナメル質にあるカルシウム成分が失われ(脱灰)白い斑点として見えるのが、ホワイトスポットです。 従来までのホワイトスポット治療は、白くなった斑点部分を削ってプラスチックで詰める、カルシウムを補う歯磨き粉で自然治癒を待つなどの方法しかありませんでした。 歯を削らないホワイトスポット治療 アイコンは、液状の特殊なプラスチック樹脂(低濃度光重合レジン)をエナメル質のカルシウム成分が失われた脱灰部分に浸透させ、白濁を抑えミネラルが失われるのを防止します。 またアイコンには、エナメル質を補強して、お口の中に入ってくる酸による脱灰を予防する効果もあります。 歯を削らないホワイトスポット治療 アイコンは、下記のような手順で行います。 エナメル質の表面全体を薬剤で2分間事前処置し、その後30秒水洗して乾燥させます。 白くなっているホワイトスポット部分に別の薬剤を塗り、30秒置いてから、再び乾燥させます。 アイコンをホワイトスポット部分に塗り、3分間置いてエナメル質にアイコンを浸透させます。 光を40秒当てて、アイコンを固めます。 もう一度アイコンをホワイトスポット部分に塗り、1分間置いた後に光を当てて、アイコンを固めます。 アイコン治療前
全体的に歯に白い斑点が目立ってきたので、きれいにしようと審美治療を専門に行っている歯科医院へ受診したところ、白い部分を削ってプラスチックを詰めるか、表面を全体的に削ってセラミックの板を張り付ける治療を勧められました。 しかし、今まで虫歯などで歯を削ったことは1度もなく、歯を削るのにとても抵抗があったので、削らないできれいにできないものかと受診されました。 拝見すると、白くなっている部分は歯の初期虫歯(脱灰)によってホワイトスポットになっているようでしたので、歯を削らないホワイトスポット治療 アイコンを行うことにしました。 アイコン治療中(上)
右上の写真は、アイコンを歯に塗って液状のプラスチック樹脂を歯に浸透させているところです。 歯茎についている青い物は、歯茎に薬剤が付かないようにするカバーです。 アイコン治療後(下)
右下の写真はアイコン治療終了後の写真です。 奥歯や歯の根元で多少白い部分が残っている歯もありますのが、前歯についてはほぼ完全に白い部分がなくなりました。 歯は全く削りませんでしたので、麻酔は行いませんでしたが、痛みはほとんど無かったそうです。 |
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