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過去の歯科治療で、怖い思いや、嫌な思いをした事で、歯科治療がなんとなく怖くなってしまっている、いわゆる歯科恐怖症と呼ばれる方は案外多いものです。 歯科恐怖症の方は、虫歯になっても歯科医院への受診をためらってしまうため、簡単には受診ができず、痛み止めを飲んでやり過ごす方も多々いらっしゃいます。 ところが虫歯は自然には治りませんので、だんだん虫歯が進んでしまい、気がついたら、食べ物が噛めないほどひどい虫歯になってしまって、食事はほぼ丸のみが習慣になってしまっている方もいると思います。 しかし、昔は歯科治療は痛い、怖いが当たり前でしたが、近年では様々な技術革新が進み、歯を削らない虫歯治療や痛くない治療なども多くあります。 また、どうしても歯科治療が怖くて、治療が受けられない方のために、特別な麻酔方法で、気持ちをリラックスさせて、あたかも治療をしていないような気分で、歯科治療を受ける事も可能になっています。 歯科恐怖症の原因はいろいろありますが、一番多いのは幼少期の歯科治療の怖い経験です。 かつての日本の歯科医院では、子供の人数が多かった事、そして虫歯の数が多かった事もあり、一人一人にあまり時間をかけられず、騒ぐ子供は押さえつけて、半ば強制的に虫歯治療をする事が日常的に行われていました。 また、子供の時に麻酔があまり効いていない状態で、『我慢して!』と言われながら、痛い思いをしながら虫歯を治療された経験を持っている方も多くいます。 そして、そういった経験が記憶に残り、歯科恐怖症になってしまっている方がとても多いのが現状なのです。 更に、大人になっても、やはり麻酔がうまく効かないまま、痛いのを我慢しながら治療された経験で、歯科恐怖症になってしまった方も少なくありません。 ただ、大人になってから歯科恐怖症になっている方は、治療そのものではなく、歯科医師からの心無い言葉や罵声など、精神的な面で歯科恐怖症になってしまっている方も多いのです。 つまり、怖くて歯科医院へ受診できなくなり、虫歯を放置してひどい状態にしてしまった責任は、患者さん自身だけではなく、歯科医師側の責任も大きいと言えるわけです。 歯科恐怖症の方にも対応できる怖くない痛くない治療法には、治療の内容とその目的によって様々な種類があります。 また、歯科恐怖症は、ほとんど精神的な要因が主原因ですので、一度、怖くない痛くない治療を受けてみて、歯科治療が怖くないと感じる事ができれば、その後は普通に歯科医院に受診できるようになる方も少なくありません。 また上記のドックベストセメント治療と併用することにより、より高い治療効果が期待できます。 高温のプラズマと聞くとなんだか怖いイメージですが、酸化チタン溶液と水の冷却効果によって、患者さんはほとんど痛みを感じることがないため、ほとんどの場合、麻酔も必要なく、どなたでも治療が受けられるような患者さんに優しい安全な治療ですので、歯科恐怖症の方も安心して治療を受けていただけます。 ヒールオゾン治療では、初期虫歯であれば、虫歯をほとんど削らずに治療でき、虫歯や歯周病の予防も可能ですので、歯科恐怖症の方も怖くなく治療を受けていただけます。
●ドックベストセメント治療
ドックベストセメント治療は、セメントに含まれる鉄(Fe)イオンと銅(Cu)イオンのコンビネーションによる殺菌力により、虫歯を除去しないで、無菌化する治療方法です。 虫歯を完全に除去すると神経まで達してしまい、神経を抜くことになってしまう時などにドックベストセメント治療を行うと、神経を抜かないで済む確率が高くなります。 また高温のプラズマにより、痛くなく麻酔も必要ない状態で健康な歯を傷つけることなく、虫歯のみを除去できるプラズマレーザー治療機ストリークを併用すると、より確実な治療効果が短期間に得られますので、歯科恐怖症の方も安心して治療を受けていただけます。
健康な部分には作用しませんので、虫歯を除去する際に、従来の虫歯治療のように、虫歯の部分だけではなく健康な歯もいっしょに削ることを最小限に抑えられ、歯科恐怖症の方も怖くなく治療を受けていただけます。 アイコンは、小さな虫歯に限りますが、虫歯になってしまった歯に特殊な薬剤をしみこませることによって、歯を削ることなく虫歯を治す治療法ですので、ドリルの音が怖くて治療がうけられない歯科恐怖症の方も、安心して治療を受けていただけます。
3Mix法は、3種類の抗生物質を混ぜ合わせた抗菌剤で、歯の中の病原菌を殺菌、無菌化する方法です。 虫歯を完全に除去すると神経を抜くことになってしまう時などに3Mix法を使うと、神経を抜かないで済む確率が高くなりますので、歯科恐怖症の方の治療にも応用が可能です。
●次亜塩素酸電解除菌水
次亜塩素酸電解除菌水は20秒間のうがいで、お口の中の虫歯菌と歯周病菌をほぼ除菌し、歯垢も分解除去する口腔洗口液です。 次亜塩素酸電解除菌水でのうがいを毎日続けることによって、初期虫歯であれば、虫歯の進行を抑える効果が期待でき、歯周病にも効果的と言われています。 そのため、歯科医院の雰囲気自体が苦手で、どうしても歯科医院へ受診ができない歯科恐怖症の方でも、次亜塩素酸電解除菌水を毎日使用していただく事で、ある程度、虫歯や歯周病の進行予防が出来る可能性が言われています。 歯の表面では、歯が酸によりエナメル質が溶け出す「脱灰(だっかい)」と、唾液が歯のミネラルを補給する「再石灰化」という自然の修復メカニズムが日々繰り返されています。 ところが、このメカニズムのバランスが崩れて、脱灰の方に傾くと、再石灰化が追い付かなくなり、虫歯になってしまいます。 プラズマレーザー治療機器 『ストリーク』 は、高出力レーザーと特殊な酸化チタン溶液により高温のプラズマを作り出し、その熱エネルギーによって歯の表面のエナメル質や内部の象牙質の耐酸性を高めることが出来るため、脱灰が起きにくい強い歯質にすることが可能です。 また、歯質強化治療は痛みは全くありませんので、歯科恐怖症の方でも安心して治療を受けていただけます。 オーラループは、私達の体の中にもともと存在する三リン酸5Na(ポリリン酸)を主成分にした透明なジェル状の塗り薬です。 オーラループは、ポリリン酸の組織を再生させる効果によって、歯や歯茎を健康な状態に再生させることができるため、次亜塩素酸電解水を使用した後に、オーラループを使用すると、より効果的なオーラルケアが期待できます。 マグネシウム歯磨きペーストは、現代人に不足しがちな重要なミネラルであるマグネシウムを、毎日の歯磨きで補うことにより、歯槽膿漏、歯周病、知覚過敏の改善に効果的な歯磨き粉です。 高濃度のマグネシウムが、歯槽膿漏、歯周病や知覚過敏などの症状の緩和に効果的に働きます。 そのため、特に歯周病や虫歯になりやすい方や、自宅で出来る限り完璧なケアを実施したい方は、次亜塩素酸電解水の効果を高めるために、オーラループとマグネシウム歯磨きペーストを併用した、オーラルケアを毎日行うと効果的です。 しかしウェルデンツは入れ歯のようにバネで固定するタイプですので、両隣の歯を ほとんど削ることなく製作が可能です。
ウェルデンツとは別の素材を使用した、取り外しではなく金属も使用しない固定式の歯を削らないブリッジです。
取り外しではないので、見栄えや使い勝手は良いですが、基本的には前歯と小臼歯(前歯から数えて4番目、5番目の歯)が適応症になります。 歯にとって一番大切なエナメル質を残してブリッジを作ることが可能なため、歯へのダメージが少なく、将来的にブリッジの下が虫歯になるリスクも低くできます。 また、骨の量や全身疾患、手術が怖い、期間が掛かるなどの理由でインプラントが出来ない方、入れ歯の見栄えや噛み心地に満足できない方などにも応用可能です。 シームレスデンチャーは、歯茎に接する金属を機能的な特殊形状にすることによって、入れ歯の違和感を出来る限り少なくした、全く新しい入れ歯です。 シームレスデンチャーは、入れ歯の違和感が少ないため、歯を削らないで入れるブリッジやインプラントの代わりにもなりえます。 また、上記のウェルデンツやファイバー固定ブリッジ、ヒューマンブリッジ等が適応症でない症例の場合も、シームレスデンチャーが適応できる場合があります。 さらに、見える部分のバネが透明なので、審美性の面でも優れています。 基本的には歯型を取るだけですので、歯科恐怖症の方はもとより、審美歯科治療のために歯を削るのを躊躇している方、結婚式など急ぎの行事で治療している時間がない方などでも製作可能です。 様々な怖くない治療や痛くない治療法があっても、歯科恐怖症の方のなかには、口の中に器具が入るだけでも、ドキドキしてしまって、治療ができないという方もいらっしゃいます。 そういった重度の歯科恐怖症の方の場合には、静脈内鎮静法を併用した歯科治療が有効です。 静脈内鎮静法とは、静脈内に鎮静剤を点滴で注入する事によって、意識がある状態でも、リラックスした状態で、治療が可能になる麻酔方法の一つです。 静脈内鎮静法は、全身麻酔に似ていますが、意識があるため、呼吸が普通にでき、治療中は術者との意思疎通も可能です。 また、静脈内鎮静法で使用される鎮静剤には、健忘作用と呼ばれる鎮静をしている間の事を忘れてしまう効果があります。 この効果により、鎮静から覚めると、治療中の事はすべて忘れてしまい、鎮静前の事しか覚えていない状態になるため、あたかも治療をしていないような気持ちで治療を終える事が可能です。 さらに静脈内鎮静法は、安全のために、患者さんの体調が常に安定した状態を保つように管理をする、歯科麻酔専門医の管理下で行う事が重要です。 |
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